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Home » 作品 » 山行記 : 2004/09 上高地・槍ヶ岳

[山行記]2004/09 上高地・槍ヶ岳


槍沢までは5月と同じ。母と2人。

2004年9月4日(土)

新宿23:00発(集合22:30)松本電鉄会員制バス「さわやか信州号」上高地ルートに乗車。

2004年9月5日(日)

早朝、上高地バスターミナルへ。雨。あろうことかゴアテックス®のレインスーツを忘れる。総合案内所は相変わらず建て替え中。

チップ制トイレの温水洗浄器付き便座に驚く。日焼け止めを塗りたくり、インフォメーションセンターでビニールのレインスーツを購入、スパッツとザックカバーは持ってきたのに。靴は悪天候に心強いガルモントのブレンタGTX。

7時頃に出発。梓川左岸を川上へ。明神、徳沢、横尾と雨宿りを口実に全て休憩。実際、それくらいの豪雨の中、蚊が刺しにくるのがいまいましい。槍見河原からも槍ヶ岳は見えず、5月とは比較にならない梓川の増水ぶり。槍沢ロッジの水力発電のバッテリーと「あと少し!」の札の後、最後の登りは雪の有る無しで大違い。

昼過ぎに槍沢ロッジ到着。5月と同じ蚕棚に母と2人きりのありがたさ。ビニールのレインスーツで汗だくの肌着を乾燥室で乾かす。ゴアテックス®のありがたみよ。5月よりお湯たっぷりの風呂(石けん類禁止)のありがたや。不安は台風18号。いざとなったら上高地戻りも考えよう。

2004年9月6日(月)

7時頃に出発。曇り。梓川は増水するも濁りなし。黙々と登るビニールのレインスーツ(半透明)のズボンは汗で曇り下に着ているものも見えない。水俣乗越、天狗原と分岐のたびに休憩。プラティパス®愛用の母はうまく水分補給できているようで安心。

グリーンバンドの途中の岩に「槍」の文字と矢印。見るとガスの中に一瞬、槍の穂先と殺生ヒュッテ。見えてからが長いと分かってもいても、やはりやる気になる。ヒュッテ大槍の分岐、イワギキョウの小さなお花畑に歓声。坊主ノ岩小舎は今もビバークする人がいそうである。チングルマはすでに綿毛状態。殺生ヒュッテの分岐から先は槍の穂先も見えないガスの中、休み休み、ようやく昼過ぎに槍岳山荘へ。

ガスの中、槍に登るのを諦め、ラーメンを頼み遅い昼食。ビニールのレインスーツで汗だくの、またも乾燥室のお世話になる。槍側(たまに見える)の和室を母と2人きり。台風18号は接近中。19号まで控えてる。

2004年9月7日(火)

朝は時折晴れ間はあるも風が強く、母が心配で登頂を断念。早々と連泊を決める。掃除、食堂と小屋のバイトのよく働くこと。午後から台風らしい大荒れ。それでも登ってくるツアー客に驚き。暇にまかせて談話室の本を読みあさる。「山と渓谷」「岳人」ともバックナンバーの揃いっぷりはさすが人気の小屋。台風の通過する夜中は小屋の揺れること。

2004年9月8日(水)

槍ヶ岳山頂の鉄ハシゴ

台風18号は通過。19号は熱帯低気圧に。登頂を諦めて下山するツアー客を尻目に、連泊を決める。午後、風は強いものの晴れ間を見つけて母と穂先に取り付く。

先に登る私が無理のない手がかり・足がかりを示すつもりが、後に続く母の身体は伸びきり、まるでカエルのよう。心配で差し伸べる手にも、さほど怖がっていない母は全く取り合わない。更に悪いことに、風は強くガスも濃くなる始末。鎖、鉄ハシゴの冷たいこと。

槍ヶ岳山頂

山頂の視界は皆無に近くしかも強風。北鎌尾根も見えず残念だが祠のすぐ下が登山道らしくびっくり。下りも後ろ向きを嫌がる母に冷や汗。せめて好天だったら…。本人が怖がらないのが不幸中の幸い。

小屋に戻るや「ビールで乾杯」を主張する母。頼むのは良いが量を飲めない彼女の分も私が飲む羽目に。疲れた。

2004年9月9日(木)

快晴。小屋の前で御来光。登頂して迎える人も。その穂先を何度も振り返りつつ上高地に下山。写真を撮らなかったのは不覚。休憩のたびに日焼け止め。横尾でアルペンホテルを電話予約。足をやられたその先の道の長かったこと。それでも嘉門次小屋で岩魚塩焼きをパクつく。

上高地バスターミナルで明日の帰りの足を手配。アルペンホテルに着く頃には筋肉痛が始まり、風呂場への階段もおぼつかない。日焼け止めを忘れた手の甲が赤く腫れて痛む。お世話になったビニールのレインスーツは母が引き取る由。田舎では役に立つらしい。

夕食時には南信州ビール「ゴールデンエール」で乾杯。焼酎に似た華やかな味で母の気に入る。…で、またも彼女の飲み残しを片付ける私。げぷ。

翌日は曇り時々雨。チェックアウトを済ませ、ビジターセンターでビデオ鑑賞。帝国ホテルの喫茶室のサンドイッチとケーキで胃と別腹を満たす。14:00発(集合13:30)の「さわやか信州号」で帰京。筋肉痛がひどいひどい。



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動物をモチーフにした短編集。5作品を収録。

『信濃の国は』移住した信州での日々。

『カッコウの呼ぶ声』近未来の男女に関する一考察。

『月のウサギ』今昔物語に拠る戯曲。

『登攀ガエル』ニホンアマガエルとの交流。

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