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河馬追物 / 越智 夕恵

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Home » 作品 » 山行記 : 2003/09 燕岳・常念岳・蝶ヶ岳

[山行記]2003/09 燕岳・常念岳・蝶ヶ岳


母と2人。常念岳はかねてより母の希望。

2003年9月6日(土)

新宿10:00発JR特急「スーパーあずさ」で穂高へ。穂高神社にお参り、足腰健康の「わらじ」のお守りを購入後、安曇野観光タクシーの乗合バスで中房温泉へ。湯治・登山客用の一番安い部屋を2人で。源泉100%の温泉に感動。

2003年9月7日(日)

合戦ノ頭より大天井岳・槍ヶ岳

快晴。午前7時頃、合戦尾根に樹林帯を登坂開始。早月尾根、ブナ立尾根と並ぶ北アルプス3大急登と聞くが、道が整備され楽。ペースをかなり遅くするも、登り始めに弱い母は曰く「(体調を崩した)去年の白馬鑓の下りよりキツイ」。第1ベンチで休憩時、母の荷物を微調整。重いし、パッキングもなってない。

荷物用ケーブルの下をくぐって第2ベンチ、第3ベンチ(昭文社の地図に第3ベンチが書かれておらず焦る)とほぼ1時間おきに休憩場所。富士見ベンチを過ぎたあたりで、木立の彼方に見える槍ヶ岳に歓声を挙げる頃には、母もどうやら調子を取り戻し一安心。燕岳らしい花崗岩の大岩を過ぎ、ナナカマドに囲まれる合戦小屋では冷えた西瓜を横目にポカリスエット®で喉を潤す。

合戦小屋から一登りで合戦ノ頭に着くと、快晴の下、燕岳、槍ヶ岳、大天井岳と物凄い展望が開ける。大天井岳の山肌の左上がりの登山道の先には、大天荘の建物がぽつんと見える。反対側に眼を転じると白馬岳も見えるようだ。今夜泊まる燕山荘の建物は見えてからが結構遠かった。

燕岳

昼少し前に燕山荘で宿泊手続き、ザックを置いて身軽になり、花崗岩の砂礫や奇岩の中、30分程で燕岳へ。滑落したら跡形なく擂り下ろされそうな、ザラザラした花崗岩の山頂で、昼食代わりにお菓子を頬張る幸福。北燕岳に足を伸ばすも、山頂は山名の表示もなく下りは骨が折れた。周囲のコマクサ栽培試験地も花の盛りを過ぎている様子。

小屋に戻り、喫茶室のケーキとコーヒーを持ち出し、外のテーブルで一服。午後からの強風とガスで槍ヶ岳は見えない。封筒型シュラフタイプの寝具(ブレスサーモ®素材で暖か)や洋式トイレのある清潔な小屋に感動。水は宿泊客は無料。蚕棚の下段(多分2人用)を2人で使用。夕食後は小屋の主人出演のビデオで盛り上がる。

2003年9月8日(月)

ガスと強風を出発。蛙岩、為右衛門吊岩や残り少ないコマクサに眼を楽しませつつも、展望が利かないのを幸いと緩やかな下りをハイペースに進む。切通岩の鎖とハシゴの下、喜作レリーフで初めて休憩、大天井岳の登りに備える。ゆっくり登ると意外とあっけなく大天荘に着き、ザックを置き、10分足らずで祠のある山頂へ、ガスで展望のない中、お菓子で休憩。小屋に戻り暖かな食堂兼喫茶室でコーヒー。

なおも緩やかに下り、旧二ノ俣小屋跡の石組みを過ぎ、東天井岳の南面を巻く間、「廃道」の札が数箇所あり、かつてのこのルートの賑わいが偲ばれる。今は皆、槍ヶ岳に行くのだろう。横通岳を巻く頃に小雨が次第に強くなり、とうとう雨具を着ると間もなく、目の前に常念岳と小屋のある常念乗越。赤い建物までの下りは意外に長い。

常念小屋は洋式トイレなし。水は宿泊客は無料。和室の畳の上の絨毯が謎。不衛生ではないか?

2003年9月9日(火)

表銀座からの槍ヶ岳

快晴。小屋を出るとすぐ槍ヶ岳の眺望に心が躍る。浮石のあるゴロゴロした岩場の登りは、ペンキマークが頼りだが、いきおいペースが遅くなり朝一番の身体には丁度良い。前常念岳の分岐を過ぎ、巨石の積み重なる常念岳山頂へ。重陽の節句に9月生まれが2人で登頂。祠と展望方位盤ごしに見る槍ヶ岳。母の感動。

蝶ヶ岳方面の急降下も、奇岩の連続に前常念岳の稜線と見ごたえあり、何度も振り返る。常念岳には、眺めても登っても良い山との印象が強い。表情を変えつつ、槍ヶ岳の眺望は我々を追い駆けるかのよう。黒々した大キレットの迫力。続く涸沢にポツンと見える涸沢小屋の赤屋根。

回遊式庭園のような2512mピークの岩稜は心地良いが、樹林帯の2592mピーク付近は暑さと虫(休憩もままならず…)にやられっぱなし。前方の蝶槍の眺望や地塘(サンショウウオと思しきオタマジャクシ達)を楽しむ余裕なし。ハイマツの登りに入りようやくホッとする。

蝶ヶ岳界隈は、広々した眺望は良いが、蝶槍、三角点(2664m)、長塀ノ頭(2677m)とどこが山頂か紛らわしい。これも二重稜線の宿命か。ところどころ草紅葉。梓川を挟んで向かいの屏風ノ頭が緑のソフトクリームに見える。全ては暑さと空腹のせい。

蝶ヶ岳ヒュッテで宿泊手続きと遅めの昼食の後、サンダルを借りて長塀ノ頭を往復。ヘリコプターのコース上にあたるらしく時折轟音が響く。小屋は清潔で洋式トイレあり。水は1リットル300円(うろ覚え)。蚕棚の下段(10人用程度)に我々2名ともう1名。食事時、木のお櫃に茶碗と汁椀も木製。

2003年9月10日(水)

ガスと強風。まともにぶつかる稜線の小屋の窓には雨と見紛う水滴。ハイマツをぬって長塀尾根をゆっくり下山。針葉樹林に入ると、おぼろに霞む妖精の池に昨日の地塘と同じくサンショウウオと思しきオタマジャクシ達。長塀山山頂の展望のない小さな広場を過ぎると、小雨が次第に強くなり雨具を着る。土と針葉樹の落ち葉で滑り母が転倒、掌を擦り剥いただけで済んで一安心。道を塞ぎ放置される倒木が数箇所、人気のないコースということか。雨の中、うんざりする下りにはやる気持ちを抑えスローペースを維持、下りに弱い足を痛めることなく、無事、徳沢に着いたときは万歳三唱。

村営アルペンホテルの個室に予約を入れ、明神池湖畔の穂高神社奥宮でお礼参りがてら、嘉門次小屋で岩魚塩焼きをパクつく。バスターミナルに着くと明日の帰りの足を手配。アルペンホテルは相変わらず素晴らしい。夕食時には「上高地」と「安曇野」、2種類の地ビールで乾杯。

翌日、ビジターセンターを見学、インフォメーションセンターのパソコンで遊び、大正池まで散策、帝国ホテルでお茶した後、14:00発(集合13:30)の松本電鉄会員制バス「さわやか信州号」で帰京。



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河馬追物 [Kindle版] / 越智 夕恵

動物をモチーフにした短編集。5作品を収録。

『信濃の国は』移住した信州での日々。

『カッコウの呼ぶ声』近未来の男女に関する一考察。

『月のウサギ』今昔物語に拠る戯曲。

『登攀ガエル』ニホンアマガエルとの交流。

『河馬追物』都会の奇妙な追跡劇。

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